【歯の先天性欠如とは?】生まれつき歯が足りないってどういうこと??

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【歯の先天性欠如とは?】生まれつき歯が足りないってどういうこと??

歯科治療について

2025/05/26



こんにちは!
今日は「先天性欠如(せんてんせいけつじょ)」という、少し耳慣れない言葉についてわかりやすくお話ししていきます。
実はこの症状、意外と身近なものなんです。


先天性欠如とは?

「先天性欠如」とは、生まれつき一部の永久歯が存在しない状態のことをいいます。
乳歯の下にあるはずの永久歯の「芽(歯胚)」が、何らかの原因で作られず、生えてこない状態です。


よく欠如する歯

特に多いのは以下の歯です。
• 下の前から2番目の歯(下顎側切歯)
• 小臼歯(特に第二小臼歯)
• 親知らず(第三大臼歯)


なぜ起こるの?

原因ははっきりとはわかっていませんが、遺伝的な要因が関係しているといわれています。
家族に同じような状態の人がいる場合、遺伝することもあります。


どうやって気づくの?

多くの場合は、乳歯が抜けたあとに永久歯が生えてこないことで気づきます。歯科検診やレントゲン検査で初めて発見されることも多いです。


治療は必要?

先天性欠如の治療方針は、歯の位置や数、かみ合わせの状態などによって変わります。

主な対応としては
• 乳歯をできるだけ長く残す
• 矯正治療でスペースを調整する
• インプラントやブリッジで補う

特に成長期のお子さんの場合は、将来のかみ合わせや見た目に影響が出ないよう、早期の診断と計画的な治療が大切です。


先天性欠如になる原因は?

原因ははっきりとはしていませんが、遺伝や妊娠中の栄養不足が影響していると考えられています。
10人に1人の割合で発生すると言われています。


先天性欠如が多く見られる歯の部位はどこ?

先天性欠如歯は、一般的に下顎の第2小臼歯(前から5番目の歯)と上顎の側切歯(前から2番目の歯)に最も多く発生します。

第2小臼歯(下顎):永久歯の中で最も欠如しやすい歯です。
側切歯(上顎):前歯の隣にある歯で、見た目にも影響が出やすい場所です。
親不知(第三大臼歯):先天的に欠如していることが多く、統計的には永久歯の先天性欠如の30~40%を占めると言われています。
乳歯:乳歯では、上下顎の側切歯に欠如が多く見られます。


先天性欠如を放置するとどうなるの?

先天性欠如(生まれつき歯が足りない状態)を放置すると、虫歯や歯周病のリスクが高まり、噛み合わせが悪化します。

具体的にどのような影響があるかというと

「虫歯や歯周病のリスク増大」
  歯並びが悪いと、歯磨きがしにくくなり、歯垢が残りやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

「噛み合わせの悪化」
  欠如した歯の周囲の歯が傾いたり、反対側の歯が伸びたりして、噛み合わせが悪くなります。

「顎の成長への影響」
  顎の成長に影響が出て、顎の変形や顔貌の変化を引き起こす可能性があります。

「咀嚼機能の低下」
  噛み合わせが悪くなると、食べ物をうまく噛めなくなり、消化不良や栄養吸収の低下につながる可能性があります。

「発音への影響」
  前歯が欠如していると、発音に影響が出て、言葉の発音がしにくくなることがあります。

「精神的な影響」
  見た目や噛み合わせの悪さから、自信をなくしたり、人と話すことをためらったりするなどの心理的な影響も考えられます。


早期治療のメリット

「歯並びや噛み合わせを改善できる」
  矯正治療やインプラントなどの治療で、歯並びや噛み合わせを改善できます。

「顎の成長を促すことができる」
  顎の成長に影響が出ていない早期に治療を行うことで、顎の成長を正常に促すことができます。

「咀嚼機能や発音を改善できる」
  適切な治療を行うことで、咀嚼機能や発音を改善できます。

「精神的な負担を軽減できる」
  早期に治療を行うことで、見た目や噛み合わせの悪さによる精神的な負担を軽減できます。


先天性欠如の治療の適応年齢はいつ?

欠損部分以外の永久歯が生えそろったタイミングで欠損部分の乳歯を抜き、全体の歯並びと噛み合わせを整えるための治療を行います。
 時期として最適なのは12歳~18歳頃が治療に適しており、10代であればまだ顎の骨も柔らかく、歯を動かしやすい状態にありますので、比較的短期間で治療を終えることが出来ます。30歳以降は、補綴治療が中心になっています。


先天性欠如の歯が抜けたらどうする?

<乳歯が抜けてしまった場合>
歯が欠けた状態が続くと、隣の歯が欠如部分に向かって倒れたり、対合する歯が伸びてきたりして、歯並びや噛み合わせが悪化することがあります。
 これが原因で顔や顎の変形や骨格の歪みが生じる可能性があります。 最悪の場合、支えを失った歯や伸びてきた歯が抜け落ち、欠損本数が増えることもあります。
 

先天性欠如の種類はどれくらいあるの?

先天性欠如には主に3種類あります。

1.孤立性先天欠如
2.単独で数本の歯が欠如(最も一般的)
3.多発性先天欠如(歯数欠如)


先天性欠如がもし抜けてしまった時にする対処法ってなあに?
 
<具体的な対処法>
1. 抜けた歯の保存
2. 歯科医院への受診
3. 仮歯の装着
4.必要に応じて矯正治療
 
先天性欠如の乳歯が抜けてしまった場合、まずは抜けた歯を保存し、早急に歯科医院を受診しましょう。
抜けた歯を元の位置に戻すか、牛乳や歯の保存液で保存し、歯科医院に持参することで、再装着の可能性が残ります。
また、歯並びのズレを防ぐために、仮歯を入れることも検討しましょう。


その他

抜けた歯を放置すると、歯並びが悪くなったり、噛み合わせが悪くなったりする可能性があります。
先天性欠如歯は、遺伝的な要因や胎児期の病気が原因で起こることがあります。
歯科医院で適切な治療を受けることで、歯並びや噛み合わせの改善、見た目の改善が期待できます。


兵庫県西宮市での相談先

兵庫県西宮市の歯科医院で、先天性欠如歯の治療について相談できます。
中津浜デンタルクリニック・こども矯正歯科でも先天性欠如に関する相談を受け付けておりますので、お子様の歯に異常があればお気軽にお声掛けください。
近隣の小児歯科医院や矯正歯科医院に相談することもできます。


まとめ

私自身も先天性欠如の歯が小学生の時に見つかりましたが、今日まで放置していたので、できるだけ早く治療するのが歯と体の健康につながります。
治療するには治療費と時間が沢山かかりますが、見栄えや噛み合わせ、発音にも繋がってきますので子供の頃から早めに治しておくのがおすすめです。
大人になればなるほど大変な治療になります。
お子様の歯に少しでも異常がある場合はすぐにお近くのかかりつけの歯医者に行き診察をうけ、気になることがあれば何でも歯科医にご相談ください。

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