〜将来、健康な歯で過ごせるために今できること〜

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〜将来、健康な歯で過ごせるために今できること〜

歯科治療について

2025/10/02


私たちは毎日の食事や会話、笑顔にいたるまで、歯のおかげで快適に過ごすことができます。けれども、年齢を重ねるにつれて「歯を失ってしまうのは仕方ない」と思っている方も少なくありません。しかし実際には、きちんとお口のケアを続けることで、生涯にわたり多くの健康な歯を残すことが可能です。



歯を失う主な原因とは?


1. 歯周病(歯槽膿漏)


成人が歯を失う最も大きな理由が「歯周病」です。

歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまったプラーク(歯垢)の中の細菌が原因で、歯ぐきが炎症を起こし、やがて歯を支える骨が溶けてしまう病気です。進行すると歯がグラグラしてきて、最終的には抜けてしまいます。

怖いのは、初期には痛みがほとんどなく、自覚しにくいことです。気づいたときにはかなり進行している場合も少なくありません。日本人の成人の約8割が何らかの歯周病にかかっているともいわれ、まさに「国民病」といえる病気です。



2. むし歯


子どもから大人まで幅広く見られるのが「むし歯」です。


歯の表面のエナメル質が細菌によって溶かされ、進行すると象牙質、さらに歯の神経(歯髄)まで感染が広がります。治療を繰り返すことで歯の構造が弱くなり、最終的に保存できなくなるケースもあります。


また、一度削って治療した歯は元の強さには戻りません。再発(いわゆる「二次むし歯」)も起こりやすいため、むし歯は「治す」よりも「予防する」ことがとても大切です。



3. 外傷や事故


転倒やスポーツ中の衝突などで歯が折れたり抜けたりすることもあります。特に前歯は位置的に衝撃を受けやすく、日常生活や外見に大きく影響します。



4. その他の要因


歯ぎしりや食いしばりによる歯の破折

糖尿病や喫煙による歯周病の悪化

• 治療後の歯の寿命(神経を取った歯はもろくなる)

なども歯を失う原因になります。



歯を守るためにできること


歯を失う原因が分かれば、対策も明確になります。ここからは、歯を長く守るための具体的な方法をご紹介します。



今できること①:正しい歯みがき習慣


歯みがきは基本中の基本ですが、やり方によって効果が大きく変わります。


• 1日2〜3回、特に寝る前は必ず磨く

 寝ている間は唾液の量が減るため、むし歯や歯周病のリスクが高まります。寝る前の歯みがきは特に丁寧に行いましょう。


• 歯ブラシは1か月ごとに交換

 毛先が広がった歯ブラシでは汚れが落ちにくくなります。目安は1か月。広がってきたらすぐ取り替えましょう。


• 歯間ブラシやフロスを活用

 歯と歯の間は歯ブラシだけでは6割程度しか汚れが取れないと言われています。フロスや歯間ブラシを組み合わせることで、清掃率が大きく向上します。



今できること②:食生活を整える


歯は「食べ物」からも影響を受けます。


• ダラダラ食べを避ける

 お口の中は食事のたびに酸性になります。ダラダラ食べをすると酸性状態が長く続き、むし歯になりやすくなります。間食は時間を決めてとりましょう。


• カルシウムやビタミンを意識する

 歯や骨を丈夫にするカルシウム、歯ぐきの健康を支えるビタミンCなどをバランスよく摂ることが大切です。


⭐️歯を強くする食べ物は、「乳製品のチーズ、無糖ヨーグルト、牛乳」「海藻類のひじき、わかめ、昆布野菜の小松菜、にんじん、ピーマン、かぼちゃ、ブロッコリー」など


• よく噛む習慣をつける

 よく噛むことで唾液が出やすくなり、口の中の汚れを洗い流したり、酸性に傾いた口の中を中性に戻し、むし歯や歯周病のリスクを下げる効果があります


⭐️唾液の分泌を促す食べ物は、果物、海藻類、梅干しなど

⭐️食物繊維が豊富な食べ物は、噛むことで歯の表面や口腔粘膜の汚れを物理的に取り除くのにも役立ちます。

例えば「根菜類のゴボウ、れんこん、人参、セロリ」「葉物野菜のキャベツ、レタス」「海藻類、玄米、雑穀、きのこ類」など



今できること③:定期検診とプロのケア


「痛みが出たら歯医者に行く」という方も多いのですが、それでは手遅れになってしまうことがあります


• 定期検診の重要性

 3〜6か月に一度の定期検診で、むし歯や歯周病の早期発見・早期治療が可能になります。自覚症状がなくても進んでいる病気をチェックできるのが大きなメリットです。


• プロフェッショナルクリーニング

 自宅での歯みがきでは取り切れない歯石やバイオフィルム(細菌の膜)を、歯科衛生士による専用器具で除去します。これが歯周病予防に非常に効果的です。



今できること④:生活習慣を見直す


健康な歯は全身の健康習慣とも深く関わっています。


• 喫煙は歯周病の最大のリスク要因

 タバコは血流を悪くし、歯ぐきの免疫力を下げます。歯周病の進行を早めるだけでなく、治療の効果も出にくくなります。禁煙は歯を守る大きな一歩です。


• 全身の病気と関係する歯周病

 歯周病は糖尿病や心臓病、脳卒中、さらには早産などとも関連があるといわれています。生活習慣を整えることは、体の健康はもちろん、歯を守るためにも非常に大切です。


• ストレス管理も大切

 ストレスが強いと歯ぎしりや食いしばりが起こり、歯や歯ぐきに負担をかけます。リラックスする時間を持つことも歯の健康につながります。歯ぎしり(ブラキシズム)は、多くの人が無意識にしてしまう習慣で、放置すると歯や顎関節に大きな負担を与えます。



⭐️歯ぎしりの主な対策


1. マウスピース(ナイトガード)の使用

• 歯科医院で作成する専用のマウスピースを寝るときに装着します。

• 歯のすり減りや欠け、顎への負担を軽減。

• 保険適用の場合が多く、比較的手軽に始められる方法です。



2. ストレス対策

• 歯ぎしりは心理的な緊張やストレスと関係していることが多いです。

• リラックス法(深呼吸、ストレッチ、アロマ、ぬるめのお風呂など)を取り入れる。

• 睡眠の質を高めることも有効です。



3. 日中の噛みしめ癖に注意

• パソコン作業や集中時に、無意識に歯を食いしばっている人が多いです。気付いたときに力を抜くようにしましょう。



今できること⑤:子どもの頃からの習慣づけ


子どもの頃からの習慣づけも大切です。


• 仕上げみがき

 小学生くらいまでは保護者による仕上げみがきが必要です。特に奥歯や歯と歯の間は磨き残しが多いため、サポートしてあげましょう。


• フッ素の活用

 フッ素入りの歯みがき粉や歯科でのフッ素塗布はむし歯予防に有効です。


• 「歯医者は怖くない場所」にする

 痛みが出てから連れていくと「歯医者は痛いところ」というイメージがついてしまいます。予防のために定期的に通う習慣をつけてあげましょう。



まとめ


将来、たくさんの健康な歯で過ごすために必要なのは、特別なことではありません。


• 正しい歯みがきを毎日コツコツ続ける

• 食生活や生活習慣を整える

• 定期検診を習慣にする


こうした「小さな積み重ね」が、10年後、20年後の自分の歯を守ります。永久歯は、一度失うと二度と生えてきません。だからこそ「今からできること」を一つずつ取り入れていきましょう。


いつまでも自分の歯で食事をし、健康に過ごすために。

今日からできる小さな一歩をはじめてみませんか?


門戸厄神駅近くの中津浜デンタルクリニック・こども矯正歯科の当院では0歳からの定期検診を応援しております。お気軽にご相談ください☆

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