歯周病検査について

ブログBlog

ブログの画像 受付 待合室

ブログ Blog

歯周病検査について

歯科治療について

2025/06/07


歯周病検査について


歯周病検査とは、歯や歯ぐきの健康状態をチェックして、歯周病(歯槽膿漏)にかかっていないか、または進行していないかを確認するための検査です。歯周病は自覚症状が少なく、進行すると歯を支える骨が溶けて歯が抜ける原因になるため、早期発見・治療が重要です。ここでは歯周病検査について説明していきます。


------------------------


何のために歯周病検査をするのでしょうか?


1. 歯周病の早期発見
 歯周病は初期の段階ではほとんど自覚症状がなく進行します。検査によって早く異常を見つけることができます。

2. 歯ぐきの炎症や出血の有無を確認
 歯科専用の細い目盛りのついた器具(プローブ)で歯周ポケットの深さを測ることで、炎症や歯ぐきの腫れがどの程度進んでいるかを調べます。

3. 歯を支える骨の状態の確認
 レントゲン検査で歯槽骨(歯を支える骨)がどれくらい減っているかを確認します。進行すると歯茎が腫れて痛みが出たり、歯がグラグラして抜けてしまうリスクがあります。

4. 適切な治療計画を立てるため
 歯周病の進行度に応じて、クリーニング、スケーリング、外科的処置など治療法が変わります。そのための正確な診断が必要です。

5. 将来の歯の健康を守るため
 定期的な歯周病検査によって再発防止や健康維持がしやすくなりま


------------------------


歯周病検査項目について

歯周病検査では、主に以下のような5つの基本的な検査項目があります。それぞれが歯周病の状態や進行度を評価するために重要です。


1. 歯周ポケットの測定
 目的:歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)の深さを測ることで歯周病の進行度を調べます。
 方法:目盛りのついた細い器具(プローブ)を歯周ポケットに軽く挿入して深さをミり単位で測定します。
    ・1~3mm:正常
    ・4mm以上:歯周病と診断
    歯周ポケットが深ければ深いほど、歯周病が進行しています。

2. 歯ぐきからの出血の確認
  目的:歯ぐきの炎症の有無を確認します。
  方法:プローブで触れたときに出血があるかどうかの確認をします。
  意義:出血がある=炎症がある → 歯周病が進行している可能性が高いです。

3. 歯の動揺度(歯のぐらつき)
  目的:歯を支える骨の減り具合や組織のダメージの程度をチェックします
  方法:ピンセットなどで歯を軽く動かして動揺の有無を確認します。
     ・動かない:正常
     ・軽度~重度の動揺:歯周病が進行しているサイン

4. プラーク(歯垢)の付着状況
  目的:日常の歯磨きの状態や清掃の効果を確認します。
  方法:染め出し液で歯垢を染めて、どれくらい付着しているかをチェックします。
  意義:歯垢が多いと歯周病のリスクが高くなります。

5. レントゲン検査(X線撮影)
  目的:歯を支える骨(歯槽骨)の吸収具合を確認します。
  方法:口の中の部分的または全体のレントゲン写真を撮影します。
  意義:骨の減少がある場合、歯周病が進行していると判断できます。


必要に応じて、歯ぐきの退縮度や噛み合わせの状態も追加でチェックすることがあります。
これらの検査結果をもとに、歯周病の進行度を判定し、最適な治療計画が立てられます。


------------------------


歯周ポケットの検査は、歯周病の進行度を調べるために非常に重要な検査です。以下に詳しく説明します。


歯周ポケットの検査とは


歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)の深さを専用の目盛りのついた細い器具(プローブ)で測る検査のことです

 ・健康な歯ぐきはポケットが浅く(1~3mm程度)
 ・歯周病が進行すると、歯ぐきが下がりポケットが深くなります(4mm以上)
 ・この深さを調べることで、歯周病の進行度がわかります


検査の流れ

1. 歯科医師または歯科衛生士がプローブという細い器具を歯周ポケットに挿入します。
2. 1本の歯につき、通常6か所(前・中央・後の3点を頬唇側、舌側に分けて)測定します。
3. 出血の有無や、膿(うみ)が出るかもチェックします。


検査の痛みについて

・歯ぐきが健康であれば、痛みはほとんどありません。
・歯周病が進行して炎症があると、チクッとした痛みを感じることがあります。


歯周病検査結果について

歯周病検査の結果は、検査用紙(チャート)や診療記録として紙またはデジタル形式で表示されます。

 1. 歯周ポケット測定結果の見方
  ・各歯に対して6か所(前・中央・後、内側・外側)で深さを測定。
  ・それぞれの部位に「数字(mm)」が書かれています。
  ・一般的に1~3mm:正常、4mm以上:要注意、歯周病が進行しています。
           
 2. 出血(BOP)結果の見方
  ・数字の上に印(●や■)や「B」「+亅がある場合、それは出血があった部位です。
  ・出血している部位が多いほど、炎症が強い(歯周病進行のサイン)です。

 3. 動揺度(歯のぐらつき)の見方
  多くの場合、動揺の度合いを0~3の数字で表記します。
  
  ・0:動かない(正常)
  ・1:わずかに動く
  ・2:水平に動く
  ・3:水平・垂直に動く(重度)
  
  → 2~3になると、抜歯が必要なケースもあるため要注意です。


レントゲン所見

検査用紙には表れませんが、「骨吸収あり」「水平性骨吸収」「垂直性骨吸収」と判別され骨の減り具合が進んでいると、中等度~重度の歯周病と診断されます。


------------------------


歯周病検査の適切なタイミングについて

以下のような状況や頻度が目安になります。


1. 定期的な検査(予防目的)
 ・歯科健診と同時に行われることが多く歯周病の早期発見・予防に効果的です。

2. 以下のような症状がある場合はすぐに検査を受けましょう
 ・歯ぐきの腫れや出血
 ・口臭が強くなった
 ・歯ぐきが下がってきた感じがする
 ・歯がグラグラする
 ・噛んだときに違和感や痛みがある

3. 歯周病の治療中・治療後
 ・治療中:1~3か月ごとに再評価(歯周ポケットの深さ測定など)
 ・治療後:3か月ごとにメインテナンスと検査(再発予防)

4. リスクが高い人はより頻繁に
 ・喫煙者
 ・糖尿病の人
 ・ストレスが多い
 ・家族に歯周病の既往がある人


------------------------


まとめ

積極的な歯周治療が終わっても、治療が完全に終わったわけではありません。とても大切なこととして、定期的に口の中、歯の周りの組織のチェックを受けること(メインテナンス)が必要となります。
歯周病は再発しやすい病気ですので、場合によっては再度問題が見つかり、治療が必要となることもあります。メインテナンスの期間は、罹っていた歯周病の重篤度や患者さんの状態によっても異なります
是非とも期間を決めて、毎日の的確な歯磨きと規則正しい生活習慣が出来ているかどうか、再発がないか、定期的に歯医者さんでチェックを受けて下さい。

戻る

あなたへのおすすめ記事