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インプラント治療について
歯科治療について
2025/02/20
歯を失ってしまった時の治療は、前後の歯を削って被せるブリッジ、入れ歯(義歯)、インプラントがあります。
このブログでは、インプラントがどんな治療なのか、基本情報から、治療の流れ、メリット・デメリット、費用、メンテナンス方法などについて詳しく解説していきます!
1. インプラントとは?
インプラントとは、人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯(上部構造)を取り付ける治療法です。天然歯と同じように機能し、見た目も非常に自然です。
インプラントの構造
インプラントは大きく分けて以下の3つの部分から構成されます。
①フィクスチャー(インプラント体)
チタン製のネジのような形状をしており、顎の骨に埋め込まれる部分(歯根部)
②アバットメント(土台)
フィクスチャーと人工歯をつなぐ部分
③上部構造(人工歯)
歯のなる部分でセラミックなどでつくられます
2. インプラント治療の流れ
インプラント治療は、以下のような流れで進みます。
① カウンセリング・診断
まず、歯科医師による診察とカウンセリングを行います。口腔内の状態をチェックし、CT撮影を行い、骨の厚みや神経・血管の位置を確認します。それを踏まえて治療計画を立て、患者様に説明させていただきます。
必要に応じて、歯周病や他の歯の虫歯などの検査も行います。
また全身状態についても場合によっては検査や主治医に相談させてもらうこともあります。
② 手術(一次手術)
インプラント体を顎の骨に埋め込む手術を行います。局所麻酔を使用するため、痛みはほとんど感じません。手術後は2〜3ヶ月ほど、骨とインプラントが結合するのを待ちます。
③ 二次手術(アバットメント装着)
インプラントが骨と結合した後、歯茎を開いてアバットメントを装着します。
インプラント手術は、一次と二次と分けて手術をする2回法と、一回の手術で2次手術までする1回法があります。部位や症状により適用ができる手術が異なる場合があります。
④ 人工歯の装着
歯茎が安定したら、歯型を取り、人工歯(被せ物)を作製・装着します。
⑤ メンテナンス
インプラントは適切なケアをしないと、インプラント周囲炎などのリスクがあります。定期的なメンテナンスが重要です。
3. インプラントのメリット
インプラントには多くのメリットがあります。
①天然歯(ご自身の歯)と同じように噛める
②周囲の歯に負担をかけない(ブリッジのように前後の削る必要がない)
③見た目が自然で審美性が高い
④しっかり噛める
4. インプラントのデメリット・注意点
一方で、デメリットや注意点もあります。
①手術が必要(外科処置を伴うため、回復に時間がかかる)
②治療期間が長い(一般的に3ヶ月〜1年程度かかる)
③ 費用が高い(自費治療の為、1本あたり35万円〜50万ほどかかります)
④喫煙されている方、糖尿病の方は特に注意が必要
⑤メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎のリスクがある
!インプラント周囲炎とは!
インプラント周囲炎は、インプラントの周りの歯茎や組織に炎症が起きる状態を指します。これが進行すると、インプラント周囲の骨が溶けてしまうことがあり、最悪の場合インプラントが失われることもあります。
インプラント周囲炎は、主にプラークや歯垢の蓄積、喫煙、不適切なインプラントケア、歯科医院での定期的なチェック不足などの原因で発生します。
インプラント周囲炎の症状
・歯茎の腫れや赤み
・出血(特に歯ブラシで磨いた時)
・口臭
・歯茎が退縮する(インプラントの根元が見える)
・痛みや違和感
予防と治療
予防としては、インプラント周囲を清潔に保ち、定期的に歯科医師によるチェックを受けることが大切です。炎症が軽度の場合は、歯科医院での専門的なクリーニングで改善されることがありますが、進行すると治療が必要です。
インプラント周囲炎は早期に発見し、適切な対応を取ることで改善できます。日々のケアと定期的な歯科医師のチェックが重要です。
5.インプラントのメンテナンス方法
インプラントのメンテナンスは、インプラントを長持ちさせるために非常に重要です。定期的に歯科医院でチェックを受けることが基本ですが、自宅でのセルフケアもとても大事です。
① 定期的な歯科医院でのチェック
インプラントは、定期的に歯科医院での検診が必要です。インプラント周囲の歯茎の状態や、インプラント自体の状態を確認してもらうことが大切です。
② 毎日のセルフケア
インプラントの周りも毎日の歯磨きは必須です。特にインプラント周囲に炎症を起こさないよう、優しくしっかりとブラッシングしましょう。
歯ブラシは、なるべくやわらかい毛の歯ブラシを使い、インプラント周囲の歯茎を傷つけないように磨きます。
歯の隣接面は、歯間ブラシやデンタルフロスを使い、隙間の汚れもしっかり磨いてください。
歯磨き粉もなるべく研磨剤の少ないものを選んで下さい。フッ素入りは使って頂いて大丈夫です。
インプラントでよくある質問
インプラントに関する質問は多岐にわたりますが、よくあるものをいくつか紹介します。
1. インプラントはどのくらい持つのか?
インプラント自体は、正しいケアと定期的なメンテナンスを行えば、10年、20年、それ以上にわたって使えることが多いです。しかし、周囲の歯茎や骨の状態によっては、メンテナンスを怠ると早期に問題が発生することもあります。
2. インプラントは痛いですか?
インプラント手術中は麻酔を使用するので痛みを感じることはありません。術後の痛みは個人差がありますが、通常は鎮痛剤で管理できる程度です。腫れや軽い不快感が数日続くことがありますが、回復は比較的早いです。
3. インプラントができない人はいますか?
18歳未満、重度の糖尿病、心疾患、骨粗鬆症など健康状態が著しく悪い方は適しておりません。心配な方はご相談下さい。
4. インプラントとブリッジ、入れ歯の違いは?
インプラント: あごの骨に直接埋め込むため、安定性が高く、隣の歯を削る必要がありません。見た目も自然で、長期的に使いやすいです。
ブリッジ: 隣の歯を削って固定するため、周りの歯に負担がかかります。インプラントと比べて耐久性はやや劣ります。
入れ歯: 外して使うタイプで、安定性や快適さではインプラントに劣りますが、保険治療で比較的安価です。
5. インプラントの手術後はどのように過ごせばいいですか?
手術当日は、飲酒や運動、刺激の強い食べ物、硬い食べ物は避けて過ごしてください。1週間ほどは痛みや腫れが続く場合もあるので、大事なご用事などは避けて日にちをお決め下さい。
6. インプラントの費用はどのくらいかかるのか?
インプラントの費用は、1本あたり35万円〜50万円程度かかります。基本的には自費診療になります。
7. インプラントはどれくらいの期間で完成するのか?
インプラント治療は、一般的には3ヶ月から半年ほどかかります。まずインプラントを骨に埋め込む手術を行い、その後、インプラントが骨としっかり結合するまで待ちます。その後、かぶせ物を装着して完了します。
まとめ
インプラントに関する疑問や不安は多いと思いますが、歯科医師としっかり相談しながら、治療の進行を確認していくことが重要です。
当院には、日本口腔インプラント学会専修医、日本顎咬合学会認定医の資格を持つインプラント治療の経験豊富な歯科医師が在籍しております。
インプラント治療で難易度の高い骨造成(骨を作る治療)を伴う処置も対応可能です。
インプラントを成功させるためのポイント
・信頼できる歯科医院を選ぶ
・ 適切なメンテナンスを行う
・治療前にしっかりカウンセリングを受ける
歯を失ってしまった方にとって、インプラントは人生を変える選択肢となるかもしれません。気になる方はぜひご相談下さい!

この記事の編集・責任者は歯科医師の池畠光朗です。
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