生後から小児期までの「お口育て」 〜未来の歯並び・噛む力・話す力を育てるために〜

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生後から小児期までの「お口育て」 〜未来の歯並び・噛む力・話す力を育てるために〜

歯科治療について

2026/02/05



生後から小児期までの「お口育て」 
〜未来の歯並び・噛む力・話す力を育てるために〜

 「お口育て」という言葉を耳にしたことはありますか。 
歯並びや噛み合わせの問題は、「歯が生えてから突然起こるもの」ではありません。 実はその土台は、生後すぐに日常生活の中で少しずつ作られていきます。 今回は、生後から小児期までの「お口育て」について、時期ごとに詳しく解説します。 

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お口育てとは何か? 

お口育てとは単に歯を守ることではなく、

・正しく吸う
・噛む準備をする
・飲み込む
・呼吸する
・話す土台を作る

といったお口の機能全体を育てることを指します。 

これらの機能は、すべて別々に育つのではなく、赤ちゃんの成長段階に合わせて連動しながら発達していきます。
そしてそのスタート地点が、生後0〜6か月です。 

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生後0〜6か月は「吸う力」を育てる時期 

この時期の赤ちゃんにとって、お口の最大の仕事は「吸うこと」です。 

母乳やミルクを飲むために、

・唇でしっかりくわえる
・舌を前後
・上下に動かす
・顎をリズミカルに動かす

 といった動作を繰り返します。 

この「吸う運動」が、 将来の噛む力・顎の発達・舌の正しい使い方の基礎になります。 つまり、授乳そのものが、最初のお口育てなのです。

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授乳姿勢が「お口育て」に与える影響 

意外と見落とされがちなのが、授乳時の姿勢です。 

赤ちゃんの頭が大きく後ろに反りすぎていたり、 逆に前に倒れすぎていると、 

・舌がうまく動かせない
・唇が閉じにくい
・顎を十分に使えない

といった状態になりやすくなります。 

赤ちゃんの頭と体が一直線になる姿勢を意識し、 「楽に、しっかり吸える」状態を作ってあげることが、良いお口育てにつながります。


 指しゃぶり・お口に手を入れるのは大切な行動 

0〜6か月頃の赤ちゃんは、よく自分の手を口に入れます。 「癖にならないか心配」という声もありますが、この時期は心配いりません。 

これは、

・お口の感覚を学ぶ
・舌や唇の動きを確認する
・自分の体を認識する

 ための、とても大切な行動です。 

この経験が、離乳食を食べる準備や、噛む動きの発達につながっていきます。 


抱っこ・姿勢もお口育ての一部

実は、お口の発達は「姿勢」と深く関係しています。

・反り返りが強い
・体がいつも丸まりすぎている

といった状態が続くと、 舌や顎の動きにも影響が出やすくなります。 
縦抱き・横抱きの際も、 首・背中・骨盤が安定するよう意識することが、結果的にお口育てを助けます。 


生後6ヶ月頃:離乳食開始 

生後6ヶ月前後は、離乳食が始まる時期です。
それまで赤ちゃんは「吸う」動きが中心でしたが、この頃から「食べる」「飲み込む」動きへと変化していきます。

この時期のお口の特徴
・舌を前に押し出す反射が残っている
・唇を閉じる力が弱い
・前歯が生え始めることがある

お口育てのポイント 
離乳食を与える際は、スプーンの使い方がとても重要です。スプーンは下唇に軽く当て、上唇で食べ物を取り込むのを待ちましょう。
無理に口を開けさせたり、上から流し込むような食べ方は、舌や唇の発達を妨げてしまいます。この時期は「食べる練習のスタート」。 上手に食べられなくても問題ありません。経験を積むことが何より大切です。 


7〜8ヶ月頃:噛む準備を育てる時期 
舌の動きが活発になり、食べ物を口の中で動かせるようになります。 まだ歯で噛むというよりは、舌と歯ぐきでつぶす練習の時期です。

食事で意識したいこと
・舌でつぶせるやわらかさ(絹ごし豆腐程度)
・少し形のある食材を取り入れる
・一口量は少なめにする 

すべてをペースト状にしてしまうと、噛む刺激が不足し、顎の発達が進みにくくなります。 
「つぶす」「まとめる」といった動きを促すことで、噛む準備が整っていきます。 


 9〜11ヶ月頃:噛む力を育てる大切な時期 
上下の前歯が生えそろい、歯ぐきで噛み切る動きが見られるようになります。 
この時期は、噛む経験をしっかり積むことがとても重要です。 

お口育てのポイント
・少し歯ごたえのある食材を取り入れる
・自分で口に運ぶ機会を増やす
・口を閉じて噛むことを意識する 

噛む経験が不足すると、丸のみの癖や、口を開けたまま食べる習慣につながることがあります。 これらは将来の歯並びや噛み合わせにも影響を与えるため、注意が必要です。 


1歳〜2歳頃:噛む・飲み込む機能の完成へ
奥歯(乳臼歯)が生え始め、本格的に噛む力が育つ時期です。 この頃は食事内容だけでなく、姿勢や生活習慣もお口育てに大きく関わります。 

注意したいポイント
・やわらかい食事ばかりが続く
・食事中に歩き回る
・早食い、ながら食べ 

お口育ての工夫
・足の裏がしっかり床につく姿勢
・よく噛まないと食べられない食材を取り入れる
・食事の時間を落ち着いた雰囲気にする 

噛むことは、顎の成長だけでなく、脳の発達や集中力にも関係しています。 


3歳〜5歳頃:歯並びと口の使い方の基礎が作られる時期
乳歯が生えそろい、歯並びや噛み合わせの土台が完成に近づきます。 この時期は、お口の癖が目立ちやすくなります。 

よく見られる癖
・指しゃぶりが続いている
・口がぽかんと開いている
・舌を前に出す癖 
・発音がはっきりしない

これらの癖が続くと、出っ歯や開咬、歯のガタガタなどにつながる可能性があります。 また、口腔機能発達不全症のリスクも高まります。 

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小児期:お口の機能はまだ成長途中
永久歯が生え始める小児期は、「歯並び」だけでなく、 舌の位置・噛み方・呼吸の仕方がとても重要です。 口呼吸が続くと、歯並びが乱れやすくなり、むし歯や歯肉炎のリスクも高まります。 鼻呼吸を促し、正しい舌の位置を身につけることが、お口育ての仕上げにつながります。 

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当院で行うお口育てのサポート 阪急門戸厄神駅から、徒歩約7分の中津浜デンタルクリニック・こども矯正歯科には、「口育士」が在籍していますので、むし歯の治療だけでなく、 

・成長に合わせた食事や姿勢のアドバイス 
・噛み方や飲み込み方の確認 
・舌や口周りの癖のチェック 
・必要に応じたトレーニングや矯正相談 など、

お口育てを専門的にサポートすることが可能です。お子様の歯並びやお口に関するお悩みなど、お気軽にご相談ください。 


 まとめ:お口育ては毎日の積み重ね 
お口育ては、特別なことをする必要はありません。 毎日の食事、姿勢、声かけの積み重ねが、将来の歯並びや口腔機能を作ります。 
「今の関わりが、未来のお口を育てる」 ぜひ今日から、お子様のお口育てを意識してみてください。

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